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スピン結合(スピンカップリング)は2つの核スピン

スピン結合(スピンカップリング)は2つの核スピンI,Sが相互作用する結果、それぞれのラーモア周波数が相手の核スピン量子数に応じて変化する現象である。ハミルトニアンのスピン結合項は2πI⋅J⋅Sと表せる。この式のIとSはそれぞれの核のスピン演算子であり、Jはスピン結合テンソルと呼ばれる。化学シフトテンソルと同じく観測している原子核が充分に速く等方的に運動しているときにはスカラーJで表すことができる。このJは周波数の次元を持ち、結合定数(カップリング定数)と呼ばれる。スピン結合は一般的にJで表されることからJ結合、またスカラーで表せることからスカラー結合と呼ばれる場合もある。
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あるスピンIが、スピン量子数のz方向成分mzのスピンSと結合定数Jで結合しており、そのラーモア周波数の差がJよりもずっと大きい(弱いスピン結合)場合、スピンIのラーモア周波数はmzJだけ変化する。スピンSのスピン量子数をmとすると、スピン量子数のz方向成分は-m, -m+1, …, m-1, mの2m+1個の値をとりうる。そのため、NMRにおいてはJずつ異なる2m+1個のラーモア周波数での共鳴が観測されることになる。スピンIが複数のスピンS1、スピンS2と結合していれば、スピンS1によって分裂した共鳴線がさらにスピンS2によって分裂することになる。スピンS1、スピンS2に対するJの値が等しい場合には、分裂した共鳴線が重なりあうため、周波数順に1:2:…:2m+1:…:2:1という特徴のある共鳴線の強度のパターンが現れる。 ラーモア周波数の差がJと同程度である(強いスピン結合)場合、共鳴線の分裂は複雑になる場合が多い。また、ラーモア周波数の差がない場合、スピン結合自体は存在しても共鳴線の分裂は起こらない。

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2009年06月20日 05:40に投稿されたエントリーのページです。

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